小論文指導をしていると、非常によく聞く言葉があります。
「書き始めが分かりません」
「何を書けばいいのか途中で迷子になります」
「結論は何となく書けるのに、本論が薄い気がします」
これらはすべて、同じ原因から生まれています。
それは――
小論文を「感覚」で書こうとしているという点です。
小論文は、センスやひらめきで書く文章ではありません。
型と順序を守れば、誰でも一定以上の評価が取れる文章です。
今回は特に、多くの受験生がつまずく
- 小論文の書き始め
- 本論の組み立て
この二点に絞って、具体的かつ再現可能な形で解説します。
小論文の「書き始め」でやってはいけない3つのこと
まずは、典型的な失敗から確認しましょう。
① いきなり自分の意見を書く
「私は〇〇だと考える。」
この書き始め、非常に多いです。
ですが、採点者からすると 一番評価しづらい導入になります。
なぜなら、
- なぜそう考えるのかが分からない
- 問題文との関係が見えない
- 論点が整理されていない
という状態だからです。
② 抽象的すぎる一般論から入る
「現代社会では、多くの問題が存在している。」
一見、立派に見えますが、
何の話か分からない文章になっています。
小論文の書き始めに必要なのは、
「かっこよさ」ではなく
「採点者が安心する情報整理」です。
③ 問題文をただ言い換えるだけ
問題文を少し言い換えて書き始めるケースも多いですが、
これは「分かっているつもり」になりやすい危険な書き方です。
重要なのは
問題文をどう整理し、どこに焦点を当てるかです。
正解の書き始めは「意見」ではなく「状況整理」
では、どう書き始めればよいのか。
結論から言います。
小論文の書き始めは「意見」ではありません。
「状況整理」から入ります。
具体的には、次の役割を果たす必要があります。
- 問題文のテーマは何か
- 議論の対象は何か
- 対立点・論点はどこか
これを淡々と整理するのが、正しい書き始めです。
書き始めの基本テンプレート
以下は、ほぼすべての小論文で使える型です。
本文では、〇〇という問題について述べられている。
この問題は、△△という点で議論が分かれるテーマである。
ここでは、
- 自分の意見はまだ書かない
- 評価・感情を入れない
これが重要です。
「私はどう思うか」は、まだ早い。
なぜこの書き始めが評価されるのか
理由はシンプルです。
採点者は、
「この受験生は、問題を正確に理解しているか」
をまず見ています。
いきなり意見を書く人は、
- 問題理解が甘いのでは?
- 自分の言いたいことだけ書くのでは?
と警戒されます。
一方、状況整理から入ると、
- 読解力がある
- 論理的に考えている
- 論点を把握している
という加点前提のスタートが切れます。
小論文の「本論」が弱くなる本当の理由
次に、本論です。
本論が弱い答案には、共通点があります。
それは、
**「構造がない」**という点です。
多くの受験生は、
- 思いついた順
- なんとなく重要そうな話
を並べてしまいます。
しかし、小論文の本論は
「話の並び順」そのものが評価対象です。
本論は「主張+理由+具体」で1セット
本論の最小単位は、これです。
- 主張
- 理由
- 具体例(または説明)
この1セットをいくつ作れるかが、本論の質を決めます。
本論テンプレート(基本型)
第一に、〇〇であると考える。
なぜなら、△△という理由があるからだ。
例えば、□□のような事例が挙げられる。
これだけです。
難しい表現は不要です。
順番を守ることがすべてです。
「本論が薄い」と言われる人の勘違い
よくある勘違いがあります。
「もっと立派な言葉を使わないといけない」
「知識をたくさん入れないといけない」
これは間違いです。
本論で求められているのは、
- 量より構造
- 難しさより明確さ
です。
むしろ、
- 主張が曖昧
- 理由が飛躍している
- 具体例が主張とズレている
この方が、致命的な減点になります。
本論は「2段構成」が最も安定する
多くの入試では、
本論を2つに分ける構成が最も安定します。
- 本論①:個人・身近な視点
- 本論②:社会・全体的視点
この組み合わせは、非常に評価されやすい。
なぜなら、
- 視点の幅が出る
- 論理展開が自然
- 文字数調整がしやすい
という利点があるからです。
小論文は「才能」ではなく「設計図」
ここまで読んでいただいて分かる通り、
小論文は
才能でも、センスでもありません。
- 書き始めは「状況整理」
- 本論は「主張+理由+具体」の繰り返し
これを守るだけで、
文章は驚くほど安定します。
小論文が苦手な人ほど、
「自由に書こう」として失敗します。
自由になるためには、まず型が必要です。
最後に
小論文は、
「考えが深い人」が書ける文章ではありません。
「順序を守れる人」が書ける文章です。
書き始めで慌てず、本論で迷わない。
そのための設計図を、今日から使ってください。
小論文対策まつひら塾について
大学受験・小論文対策に特化した【小論文対策塾Gokaku】を開校しました。
小論文は、真の国語力を問われるとてもむずかしい試験です。侮ってはいけません。
でも、しっかり対策してコツをつかめば誰でもできるようになります。
【小論文対策塾Gokaku】では、小論文が書けるようになるために1から教えていきます。
書き出しはどうするの?文末表現、語尾はどう書くの?句読点の打ち方は?段落分けは?
社会問題に精通するにはどうするか、資料、図表、グラフの素早い読み取り方、反論の予想の仕方などの高度な技術も伝授します。
頻出課題の出題傾向を分析して、豊富な例題を用いて書く訓練をしていき、何より重要なのは添削されたものから、また考え直すという反復練習です。
小論文をドリルのようにこなしていく、という勉強法は、【小論文対策塾Gokaku】ならではのものです。
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